【インタビュー・前編】バズ・ラーマンが語る、「ゲットダウン」に込めたヒップホップへのリスペクト
本当に素晴らしいと思うし、僕の目には全く非の打ち所のないものに映るよ」。
バズ・ラーマンがなぜヒップホップ?という疑問を抱いた映画ファンがいたとするならば、まさにフラッシュやジェイデンが送る賛辞の言葉とバズ自身の言葉が、見事な回答を与えてくれる。バズ・ラーマン映画における独自のミックス感覚は、まさしくヒップホップの影響から培われたということが、本作におけるヒップホップへの愛として表現されている。「僕はこれまでの人生でもずっとコラージュ・アーティストだったんだ。ブロンクスで生まれたものが、僕に作品の作り方を教えてくれたんだよ。こういう部分とこういう部分を併せて、新しいものを作り上げる。大人になってからのクリエイティブな人生全てに大きな影響を与えてもらったという気がしている」。
「ゲット・ダウンを知らないのか?」――シャオリンは、エゼキエルたち主人公にそう問いかけ、その音楽が鳴らされるクラブへと彼らを連れていく。
劇中では、本作で本格的にデビューを飾る新人、マモウドウ・アシーが演じる若きグランドマスター・フラッシュが登場し、彼がどのようにして“ゲット・ダウン”を見つけたのかが、驚くほど鮮明にストーリーの中で描かれていく。