2017年9月21日 19:00
【インタビュー】ナタリー・ポートマン 女優という仕事への思いが「大きく変わった」
純粋で繊細な妹役にリリー・ローズを推薦したのは、ナタリー自身だった。
「そうね。と言っても知り合いではなくて、彼女の写真を見ただけだった。外見が似ているので、彼女に興味を持ったのが始まりだけど、会ってみたら、とても優しくて、プロフェッショナルで聡明。そのうえ、あり余る才能の持ち主だった。実は私たち、2人とも実生活では姉妹がいないの。だから、役のうえだけでも妹ができて楽しかったわ。ただ、私は彼女よりずいぶん年上だけど(笑)。
だから撮影中、何度も『私は20歳近く上なのよ』と自分に言い聞かせていたわ」と笑う。
ローラはケイトの才能を武器に稼いできた、いわば演出家的な立場。それが、パリで映画プロデューサーのコルベンと出会い、彼に言われるまま映画女優になる。彼女自身が演出される側に変わっていくことについて「姉妹2人の力学のシフトが面白い」とナタリーは言う。「ローラはケイトのエージェントというか、妹を売り込むハスラー的な役割だったのが、自分にもスポットライトが当てられると、喜んでそれを受け入れる。『私が?』なんて戸惑うこともなくね。姉妹の間には間違いなく深い愛情があるけれど、同時に競争心もあって、それによって生まれる緊張感が面白いと思った」