2017年12月21日 11:50
【インタビュー】ジェシカ・チャステイン、ステレオタイプな“女性像”は「映画で壊していかなきゃ」
「夫婦の力学も興味深く描かれているわ。冒頭、夫にとってアントニーナは子どものような存在で、夫が全ての選択をしているの。好きなシーンは、中盤で夫婦が喧嘩するところ。夫が“ただ家の中にいて遊んでいる君には僕が外で経験していることなどわからないだろう”と言う。それに対して彼女は“あなたこそ、私がここで何を経験しているかわからないでしょう!”と言い返す。そうやって、平等な立場になっていく。2人の関係性がどのように変化したかを描くのはとても大切なことだったの。関わる人々が平等であればあるだけ、愛は強くなると思っているから」
演じたアントニーナは、女性らしい正義感にあふれた独特のヒロイズムを持った存在として描かれています。
それは、これまで彼女が演じてきたヒロインたちに共通する女性像。
「役を選ぶときは、自分が見ている世界をしっかり体現しているキャラクターを選ぶの。演じるのは、男性が多い業界で働く女性の役が多いけれど、実社会でもそういうケースが多いでしょ。『ゼロ・ダーク・サーティ』で演じた役とアントニーナはずいぶん違うけれど、2人とも映画でよく見る女性像とは正反対。そういう現代的な感覚や視点で役選びをすることはとても重要なの。