【インタビュー】渋川清彦、佐藤二朗と“濃密な時間”を過ごして分かった――「すごく台本通り」
渋川:しかもちゃんと計算されてやられてるんだなと思いました。
佐藤:台本通りですよねっ。そこはもう本当にみなさんに伝えたい。もう一度。
渋川:台本通りです。
佐藤:もう満足です。この対談は僕にとって意味があった(笑)
――佐藤さんは「柴公園」という作品を外からご覧になって、どういうところに面白みを感じますか?
佐藤:永森裕二という人がいてですね、僕のときの「マメシバ」も、小日向さんの「犬飼さんちの犬」も、大杉漣さんの「ネコナデ」も彼が書いてるんです。
渋川:全部。
佐藤:全部そうなんです。中年おやじと小動物もの。いわゆる普通の動物映画とは違って、そんなにべたべたしないし、動物自身が大きな活躍をしたりとか、擬人化したり、動物が死んじゃって泣かせるとか、そういうのは一切なくて、動物は基本的にただそこにいるだけみたいな距離感が、ほかの動物映画とはちょっと違うんですよね。そこに加えて今回は会話劇ということで、またさらに違いますが、見事に今までのテイストもあって。観る人が観たらすごくぐっとくる作品だと思います。
渋川:同感です。
佐藤:ね。それと、佐藤二朗は、セリフを。
渋川:台本通りに演じられています。