“カメレオン俳優”柳楽優弥、強烈キャラ役で監督も唸る怪演『ザ・ファブル』場面写真
年々役者としてさらに磨きをかけ続けており、カメレオン俳優と呼ばれるにふさわしい名優だ。
今年1月に公開された映画『夜明け』では、秘密を抱えた謎の青年シンイチという主人公を熱演。自分の素性を明かさない青年の、細かく揺れ動く心情を繊細な演技で魅せている。そして、6月14日(金)に公開となる『泣くな赤鬼』で演じるのは、がんに侵され余命半年を宣告された青年。病と懸命に戦いながらも、元教師と心を通わせていく姿を時に明るく、時に切なく心を締め付けるような演技を見せている。
本作で演じる小島は原作ではあまり注目されない存在だが、柳楽さんは「しっかり悪役として、ファブルたちに負けないようなインパクトを裏で組み立てていきたかった」と語り、脇役でありながらしっかりと強烈な印象を残すキャラクターに作り上げている。
本来であれば、トラブル続きの憎まれ役であるはずの小島という存在が、「どこか憎めない“デンジャラスメーカー“」に仕上がっているのは、これまでの数々の役を演じてきた柳楽さんだからこそ。物語終盤で展開される海老原と小島の胸に迫る師弟関係は、「あそこでの柳楽さんの笑顔の破壊力はすごいなと思いました」と監督も感嘆の声をあげている。