【インタビュー】松岡茉優 “素”をさらすことで背負う、女優としての覚悟
と明かしつつ、こう続ける。
「でも、そもそも、同世代の層が薄かったら、作品に恵まれなかったでしょうね。等身大の役ではなく、少し年上、もしくは年下の役を演じなくてはいけないことが多くて、苦しんだと思います。もちろん、周りがいい仕事をしていたら悔しいですよ。最近だと、親友の伊藤沙莉が『全裸監督』(NETFLIX)に出ていて、本当にいい役を演じていて、うらやましかったです」。
「でも、それがあるから、私も同じように伊藤に『悔しい』って思わせるような演技をしたいなって思います。ライバルという言葉は色が着いていて、嫌なイメージもあるかもしれないけど、私にとってはありがたいものであり『これからも生き残りをかけて戦いましょうね(笑)』という存在です」。
堂々と“素”の自分をさらす「イメージなんて問題ない」
そんな中で、女優・松岡茉優がこれだけ多くの作品で求められるのはなぜか?彼女の武器は何なのか?“演技力の高さ”と言ってしまえば簡単だが、どんなタイプの役であっても、過去の作品のイメージを引きずることなく自然に演じ分けてしまうところではないか?本作や『ちはやふる』シリーズで演じたような天才タイプから、『勝手にふるえてろ』で演じたような初恋をこじらせた暴走気味の女子まで、ひとつのイメージに固定されることなく役柄ごとに見事に演じきる。