休館に負けじ…亡き父の思いを受け継いだ支配人が語る名画座「下高井戸シネマ」の現況
――毎月の上映プログラムはどのように決めているのでしょうか?
上映プログラムは2か月分を決めています。まず番組決めのスタッフと私でほぼ全ての映画を事前に観て、上映候補作品を決めます。上映は他劇場や配給会社との兼ね合いがあるので、うちで上映できるかを含め調整します。
会員様(※一般・大学・専門:年会費3500円、小中高・シニア・障がい者手帳をお持ちの方:年会費2500円の会員制度。料金が990円になるなど各種特典あり)には、偶数月に2か月分の上映スケジュールを記載したスケジュール表を郵送していますので、その郵送に間に合うように作品決めをしています。映画の公開本数が増えていることもあり、上映作品を選ぶのには時間を要します。
正月に父が家族のために貸し切り上映してくれた思い出の『タイタニック』
――下高井戸シネマでの思い出深いエピソードがあれば教えてください。
下高井戸シネマにいると、父を思い出すので、時折とても辛くなります。
下高井戸シネマでの最高の思い出は、元旦の休館日に、父が家族のために貸し切りで『タイタニック』の上映を行なってくれたことです。
――近年、都内でもミニシアターの閉館が相次いでいますが、特に下高井戸シネマのようにロードショー作品を上映するのではない「名画座」