【レビュー】『オールド・ガード』圧倒的アクションとチーム力に注目 コロナ禍に生命の倫理を問う側面も
にランクインするほど支持を集めている。“オールド・ガード”とは何世紀にも渡り、秘密裏に人類を守り続けてきた謎に包まれた特殊部隊のこと。そのリーダーがシャーリーズ演じる女性兵士アンドロマケことアンディで、今回もまた惚れ惚れするくらいにカッコいいのだ。
『アトミック・ブロンド』でも壮絶な長回しのアクションシーンに挑んでいたシャーリーズだが、今作では彼女や“オールド・ガード”を演じるキャストたちは柔道や合気道、シラット、カリ、中国武術、洪家拳、太極拳、テコンドー、居合道、剣道などなど、世界各国の武術を取り入れたトレーニングを行ったという。そのため、銃で撃たれても、ナイフで刺されてもたちまち回復する不死の身体を武器に、歴史の節目節目で暗躍してきた最強集団として真実味たっぷり。今作でも体を張りまくり、アマゾン女族の両刃斧を振り回すシャーリーズに改めて惚れ直してしまう。
『ブラック・ウィドウ』や『ワンダーウーマン』といったアメコミ大作の劇場公開が軒並み延期となった中、彼らはある意味、清々しいまでに、人の善意がますます見えにくく悪意ばかりが剥き出しになる世界に新風を吹き込むヒーローたちを体現する。