2020年11月13日 12:30
【インタビュー】シャイで純粋、そして自由…ヤン・イクチュンの魅力はアンバランス『詩人の恋』キム・ヤンヒ監督が語る
「オーディションでドアを開けた瞬間から、『セユン役は自分がやる』という眼差しで入ってきたので、私も彼を射るように見ていました(笑)その姿にまず圧倒されてしまいました」と監督はふり返る。「彼自身、『詩人の恋』の撮影前に少し仕事をセーブしていた時期があったので、休んでいた分、本作に打ち込みたいという気持ちが強かったんですね」。
その圧倒的な眼差しに加え、「誠実さもあって、ルックスも素晴らしいですし、とにかく作品に臨む姿勢も素晴らしかったので私も彼からたくさんインスピレーションを受けました」と言い、「ガラムのような青年がいればセユンのキャラクターも観客に説得力を持たせることができる」と監督が考えるキャラクター像に大きな影響を与えたようだ。
詩人の妻ガンスンの愛は包み込む愛
情熱的な恋とはいえなくとも、お互いの存在がどうしても必要という、どこか切実さを感じさせるテッキとセユン。だが、テッキには妻ガンスン(チョン・ヘジン)がいる。売れない詩人の夫を支えながら働き、切実な思いで妊活を始める済州島の女性だ。
「韓国で公開した時に、『この映画はフェミニズムな部分が多い』と問題視する人がいました。私は意味を持ってシナリオを描くというよりも、あくまでも物語を展開させるためにシナリオを描き上げました」