くらし情報『最新作『フレンチ・ディスパッチ』にも強く影響、ウェス・アンダーソンの世界を形作る文学作品』

2022年1月14日 17:30

最新作『フレンチ・ディスパッチ』にも強く影響、ウェス・アンダーソンの世界を形作る文学作品

的な青春映画が作られることになるが、オーウェン・ウィルソンが共同で脚本を書き、かつ出演したアンダーソンの初期の作品もその系譜に組み込まれている。2人のサリンジャー作品への愛は「フラニーとゾーイー」などの「グラス・サーガ」作品群からインスパイアされた『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』へと結実していく。しかしアンダーソン世界の主人公であるオーウェン・ウィルソンは『ダージリン急行』(2007)での包帯だらけの姿と連動するかのように、「バナナフィッシュにうってつけの日」のシーモアを思わせるような痛ましい事件をプライヴェートで起こし、一旦アンダーソンの世界で後方に退いてしまう。

最新作『フレンチ・ディスパッチ』にも強く影響、ウェス・アンダーソンの世界を形作る文学作品
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(C) APOLLO
アメリカ青春文学的な要素の代わりに、アンダーソンの作風に現れ出したのはヨーロッパ趣味だ。架空の東欧の国を舞台にした『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)は、オーストリアの作家シュテファン・ツヴァイクに捧げられている。ツヴァイクの作品の世界観だけでなく、人々が語るストーリーを第三者が聞き、その語られたストーリーの中にも別の話をする人物がいるというツヴァイクの「昨日の世界」

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
instagram
instagram
twitter
twitter
YouTube
YouTube
上へ戻る

Copyright © 1997-2022 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.