くらし情報『韓国系アメリカ人監督がテーマに選んだ国際養子縁組とは?『ブルー・バイユー』』

2022年2月3日 14:00

韓国系アメリカ人監督がテーマに選んだ国際養子縁組とは?『ブルー・バイユー』

国際養子として新しい国にやって来た子どものなかには、先進国の豊かな社会の中で養親の愛情に恵まれて幸福に育った子も多かっただろうが、アントニオのように悲惨な人生を送ることになった子も少なからずいた。

韓国系アメリカ人監督がテーマに選んだ国際養子縁組とは?『ブルー・バイユー』

もともと国際養子縁組は、ひとつ間違えば、子どもの人身売買になりかねない危険な制度であった。1980年代には国際社会において、このような国際養子縁組の危険性が強く自覚され、これに対処する取り組みがなされ、その結果、1993年にハーグ国際私法会議という組織によって「国際養子縁組に関する条約」が作成された。この条約は、国際養子として他国に養子として送られる子どもたちが危険に巻き込まれることなく、安心して安全に暮らすことができるように、様々なルールを定めたもの。この条約の加盟国は、厳格な手続きを経て国際養子縁組を実施しなければならないことになっている。

もし仮に、アントニオが韓国からアメリカに国際養子として渡ったときにこの条約が存在していて、韓国とアメリカの両国ともにその加盟国であったならば、アントニオの悲劇はおそらく回避されていたのかもしれない。


韓国系アメリカ人監督がテーマに選んだ国際養子縁組とは?『ブルー・バイユー』

『ブルー・バイユー』は2月11日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。

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