【映画と仕事 vol.15】ラブシーンに臨む俳優の尊厳を守る 日本初の“インティマシー・コーディネーター”浅田智穂が現場にいることの意味
私自身、インティマシー・コーディネーターとして関わった作品はまだ多くはなく、いまの私の経験値では「こういうルールでやっていきましょう」と決められるところにまで到達していませんので、今後、インティマシー・コーディネーターが入ったことによって作品がより良いものになったという事実を積み重ねて、インティマシー・コーディネーターの需要が増えていくという流れになっていけばいいなと思っていますが、現状は自分が経験値を増やしているというところですね。
――最後に映画業界を志す人たちにメッセージやアドバイスをお願いします。
インティマシー・コーディネーターをする上で、やはり一番大切なのはスタッフや俳優とのコミュニケーションです。いかにきちんと話し合えて、お互いを理解できるか?というのが大事だと思っています。いろんな人と会って、いろんな状況で、いろんな話をするという経験が活きてくると思います。
もし、私が20代だったら、今のこの仕事はおそらくできていなかったんじゃないかと思います。俳優と話す時も表面的な話だけではなく、しっかりといろんなことを話し、こちらも相手が言うことを受け止めなくてはいけません。