2022年2月23日 16:00
『はちどり』『mid90s』と同じ10代の物語『ガガーリン』監督ユニットのインタビュー到着
パリ郊外を描いた映画は、フランス語で郊外を意味する“バンリュー映画”というジャンルで一括りにされることもあるが、「それは違うと思っている」とジェレミー。「そこには様々な語られるべきストーリーがある。たまたま貧しい古い建物が立ち並ぶエリアに住んでいるだけなのだ」と言う。
「団地に住む子供たちの中には、外界と交流をしたがらない子もいるが、本作の主人公のユーリにとって“団地は宇宙船”で“宇宙船から外に出れば自由になれる、息が出来る”と思ってい る、ただ団地は彼の母のお腹の中と同じ。なかなか外に出る勇気が持てない。(団地を)そういう存在として描いた」と、『はちどり』(20)や『mid90s ミッドナインティーズ』(20)など、様々な国で描かれてきたテーマと同様に、普遍的な体験ともいえる“思春期からの脱出とアイデンティティの葛藤の物語”であるともいう。
また、本作の制作にあたって参考にしたクリエイティブに関して「デヴィッド・ボウイの曲『スペイス・オディティ』にも影響を受けた」「ユーリが宇宙服を着て赤いライトに照らされているシーンは、曲を聴きなが ら、彼が宇宙飛行士である事をどれほど誇りに思っているかを見せられるように作った」