ペネロペ・クルスが魅せる「母」としての顔『パラレル・マザーズ』新場面写真
に抜擢されて以来、彼のミューズとして数々の作品に出演。『ボルベール <帰郷>』(07)、『ペイン・アンド・グローリー』(20)等では、主に母親か妊婦の役柄を演じている。
特に女性賛歌三部作の最終章ともいわれる『ボルベール<帰郷>』では、子としての顔と母としての顔の二面性を持った母親役を熱演し、カンヌ国際映画祭女優賞を受賞。そしてその後、私生活で結婚・出産を経たペネロペの母としての演技にはリアリティも加わり、彼女が母親役を演じるごとにそのイメージは“魔性の女”から“良き母”へと、徐々に変化を遂げていった。
そんなペネロペでも今回のジャニスというキャラクターはひと味違ったようで、「彼女の道徳的なジレンマはとても興味深いものがあった。罪悪感を抱えながらも次第に嘘つきになっていく。生きていくために嘘をつかなければならない人を演じるのは、私にとってアドレナリンが出ることだったし、一つ一つを楽しんで演じることが出来た」とコメント。本作でのペネロペについて監督は、「渾身の名演技だった!ジャニスは、内なる葛藤と恐怖を胸に秘めて行動している。
彼女の置かれた状況を演じることは、私がこれまで描いてきたどのキャラクターよりも難しいものだったと思う」