2022年12月18日 16:00
『すべてうまくいきますように』『愛、アムール』ほか“人生の終い方”に迫る映画6選
病院へ緊急搬送され、かろうじて死は免れたアンヌだったが、半身麻痺という重い後遺症が残ってしまう。彼女の強い願いから、自宅で介護を始めるジョルジュだが、少しずつアンヌの症状は悪化していき、ついに死を選びたいと考えるようになっていく。
来るべき日を観客に否応なく突きつけるだけではなく、ひとりの男とひとりの女が共に生きてきた道のりの確かさや尊厳、それゆえの気高さを描いた本作で、ミヒャエル・ハネケ監督は第65回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞。
◆『終の信託』(2012)
患者の最期の願いだった「尊厳死」を叶えた医師は?
折井綾乃は、患者からの評判も良い呼吸器内科のエリート医師。しかし、長く不倫関係にあった同僚の医師・高井から別れを告げられ、失意のあまり自殺未遂騒動を引き起こしてしまう。そんな彼女の心の傷を癒したのは、重度の喘息で入退院を繰り返していた患者・江木秦三の優しさだった。互いの心の内を語り合い、医師と患者の関係を越えた深い絆で結ばれていく2人。
やがて、病状の悪化によって自分の死期が迫っていることを自覚した江木は、綾乃に“信頼できるのは先生だけだ。最期のときは早く楽にしてほしい”と懇願する。