2023年1月17日 19:00
『別れる決心』パク・チャヌクが起用を熱望!従来のファムファタール像に当てはまらないタン・ウェイに迫る
と撮影時をふり返った。
劇中でも、普段は韓国語で話すソレが熱弁する際に翻訳アプリを使用し、へジュンをもどかしい気持ちにさせるシーンがあり、印象的な場面となっている。
パク・チャヌク監督はソレを「ファムファタール」にしたくなかった!?
『ラスト、コーション』でファムファタール(男を破滅させる運命の女性)的な役柄で映画史に名を刻むほどの熱演を魅せた、タン・ウェイ。しかしパク・チャヌク監督は、この映画に従来の意味でのファムファタールは当てらず、意識的に気を配り極力避けようとしたという。女性を神話化したり、性的対象としてみたりする従来のファムファタール像は現代の価値観には通用しないかもしれないというのが監督の考えだ。
ただ、本作でヘジュンを翻弄し惹きつけてやまないソレを、“どうやってへジュンを弄ぼうとするのか”と好奇の目で観ると、早合点をすることとなるだろう。監督は「ソレは愛という言葉で全てを正当化できないほど、本当に命をかけた愛をしている人物であり、そういう彼女の姿を見ながら、『私が見間違えていたのか』と作品を楽しんでもらえるといい」と意味深に語っている。
タン・ウェイだからこそ魅せることができる、現代に生まれる新たな運命の女性=ファムファタール像に注目だ。