映画業界の闇…膨大な実話から練り上げた職場のセクハラ描く『アシスタント』公開決定
薄暗いオフィスで正面を見つめて1人佇む主人公・ジェーンの姿が描かれ、彼女の孤独とやがて気づくことになる組織の<闇>を感じさせる。
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また、背後に垣間見える不在の会長室は、本編では顔を見せない絶対的な権力者の存在を暗示。POOLが作り出す、実在するかのように生々しい「顔のない」人物には英語で匿名の女性を指す“Jane Doe”に由来する名を持ち、数百にも及ぶ労働者へ対して行われたリサーチとインタビューによって得られた膨大な実話(とりわけ女性の痛みや混乱の経験)から形成されたジェーンというキャラクターの意味が託されている。
POOLは、「自分の目の前で当たり前に起きている女性蔑視や抑圧を再確認させられます。この映画がその気づきへの入り口になる事を切に願っております」と本作にコメントを寄せている。
もう一つの『SHE SAID/シー・セッド』、誰も無関係ではいられない87分
監督・脚本・製作・共同編集を手掛けたのは、『ジョンベネ殺害事件の謎』(2017)で知られるドキュメンタリー映画作家のキティ・グリーン。
劇中で描かれる24時間、まるで透明な存在のように様々な暴力の矛先になるジェーン。