【インタビュー】岡田将生、30代半ばになって感じる変化「恋愛映画でウルッとするようになった」
山下監督とも「何かイベントがあればお声を掛けてほしいです」という話もしたんですけど、それくらい自分にとっては“原点”と言える作品で、ずっと超えられないもの、死ぬまで身体に残っていく作品のような気がしています。
――当時、山下監督に言われて心に残っている言葉や忘れられない思い出があれば教えてください。当時、まず“映画監督”という存在を僕は知らなかったんですが、山下監督はだいたい現場でカメラ横で、なぜか口を隠しながら芝居を見てるんですね(笑)。モニターではなく自分の目で僕らの芝居を見てくれていて、その安心感は今回の現場でも感じましたが、『天然コケッコー』の時もそうだったので、僕にとって “監督”というのは、そうやってカメラ横で見る人なんだと思っていたんですけど、他の現場に行ったら、そういう監督はあまりいなくて…(笑)。
もちろん、現場でモニターではなく、自分の目で芝居をジャッジする監督はいらっしゃいますけど。今回、この映画が始まった時、カメラ横にいる監督を見てなんだか嬉しくなりました。
当時はまだデジタルではなくフィルムだったので「お前、フィルムだぞ!」と言われても、何のことか僕はわからなくて…。