くらし情報『映画『梟ーフクロウー』時代も国も超える超感覚スリラー…常闇に紛れる真実を見逃さないで』

2024年2月12日 13:00

映画『梟ーフクロウー』時代も国も超える超感覚スリラー…常闇に紛れる真実を見逃さないで

などで、ちょっぴり冴えないけれど“人がいい”イメージがあるだけに、今回のような役回りはかなり異色だ。

朝鮮王朝史上、最も屈辱を受けた王の業

映画『梟ーフクロウー』時代も国も超える超感覚スリラー…常闇に紛れる真実を見逃さないで

ユ・ヘジンが演じた本作の仁祖は、決してヒロイックな王ではない。

映画『王になった男』ではイ・ビョンホン、ドラマ版ではヨ・ジングが演じた先代・光海君をクーデターで倒し即位したものの、当時、中国北方で勢力を広げていた弁髪の女真族による清に攻めこまれ、真冬に南漢山城という要塞のような山城に追い詰められた後に降参(1636年・丙子の乱)。清の皇帝の前で、“三跪九叩頭の礼”という3度跪き9回頭を地につける屈辱的な行為により忠誠を誓わされた王である。

こうした背景は、「イカゲーム」ファン・ドンヒョク監督による2017年製作の映画『天命の城』に詳しい(同作では仁祖を『別れる決心』のパク・ヘイル、清に対して講和派の官僚をイ・ビョンホン、主戦派の官僚をキム・ユンソクが演じていた)。

朝鮮王朝がそれまで長らく宗属してきた明は滅亡し、清がとって代わった。降伏の条件として大切な跡継ぎの世子とその家族が人質となり、多額の賠償金や大量の捕虜を取られ、国自体が困窮した。こうした状況により心身を蝕まれていったのが、本作に登場する王なのだ。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.