「こんなに疲れたことはなかった」『オペラ座の怪人』デザイナーが衣装の秘密明かす
『山猫』の衣装は信じられないくらい美しくウィットに富んでいる。それは時代にとらわれないもので、いわゆる<博物館衣装>ではないもの。ストーリーを語るために作られているということ」と監督から明確なビジョンを渡されたことをふり返る。
実際にバインはこの映画の中のオペラ座の基となったパリ・オペラ座のリサーチのためパリに飛び、1870年代のパリの服装と雰囲気を研究し尽くしたという。
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「物語は1870年のパリだけど、本作の衣装デザインは、時代に必ずしも沿ったものではない。これはミュージカルだし、音楽も当時のものではない」「この映画のスケールは、二人のデュエットからドラマチックで巨大なセットに移り、また戻るーというふうだから、ラブストーリーのスケールを強調し、観客を混乱させないようにその世界に引き込むため、バランスの取れたスタイルを生み出すところが難しかった」と独自のビジュアルスタイルを生み出すところから始めたことを明かした。そして「眺めるための衣装じゃない。大掛かりな振り付けにも適応できる実用的な衣装でなければならなかった。
だから、監督の要求を満たすのが大変だった」と苦労を語り、結果的にロンドンのパインウッド・スタジオに作られたスタジオからバインと彼女のチームは、本作のために300着の手縫いの衣装を送り出し、さらに、ヨーロッパ中の衣装室から手広く集めた2000着に修正を施すという膨大で途方もない作業をやり遂げた。