『化け猫あんずちゃん』チームがロトスコープの表現方法を語る
「いきなりあんずちゃんを作るとなっていたら難しかったと思うのですが、6年前に山下監督と『東アジア文化都市 2019 豊島』のプロモーション映像をロトスコープで作ったので、その際に実写とアニメのバランス感については探れていたと思います。山下監督は実写撮影時にカメラの位置を変えるときでも、私に確認してくれたりと、とても気を使って実写の撮影をしていただけました」とふり返る。すると、岩井澤監督が「きっと監督によっては共同監督がうまくいかない場合も多いと思います。お互い関係性を築いていかなければいけない、もしくは元々関係性がある人同士でないと成立できないですよね」とコメント。久野監督は「山下監督はとても任せ上手な部分があって、私としてはとても仕事を進めやすかった一方で、もらった実写映像をちゃんとアニメにしなければと責任を感じました」と語り、強い信頼関係が生み出す絶妙なバランスがあったことがうかがえた。
絶賛ロトスコープで作品制作中の岩井澤監督は「ロトスコープはまだ色々可能性がある手法だと思っています。作品数が増えればまた色々な形の表現が出てくると思うので期待しています」、久野監督は「『化け猫あんずちゃん』は企画を進めていくなかで、ロトスコープの手法がまだまだ理解されていない部分がありました。