北野武監督「暴力もお笑いも感情を揺さぶるもの」ヴェネチアで世界初上映『Broken Rage』を語る
ことになるとは。もっと真剣にやるべきだったな」と作品が生まれた経緯を“北野節”を交じえて語り、会場を沸かせた。
62分の尺の中で2部構成となっている本作について、「実際にインターネットをみたりして意外に規制が外れて『よくこんな悪口が言えるな』と楽しくみているが、スピード感に飲まれているのか、(本作の編集にあたり)映画の<間>じゃなくてインターネットの<間>になった」と、実験的な作品になったことを明かす。
北野監督の新たな挑戦を感じられる中でも、「暴力もお笑いも感情を揺さぶるもの。人に対する衝撃という意味では、お笑いも暴力である。暴力的なものなのか、愛なのか、日常的なものなのか、観る人によって違うのは映画や絵画などのアート。人が気付いていないことを、これが暴力だ、これが愛だとピックアップするのが大事なんだと思う」とコメント。
スタンダップコメディアンからキャリアを始め、お笑いの頂点に立ちながら、世界有数の映画監督としていまなお活躍する北野監督だからこその観点で<暴力におけるお笑い>というテーマについて熱弁した。
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また、浅野は北野監督との仕事について「武さんのような、違うところで活躍されていた方が映画に来て、まっすぐな目で我々に向き合ってくださるっている気がするんですよね。