小西真奈美インタビュー 緊張感と信頼感の中で生まれた名シーン
それが30代に入ると、30歳は30代の0歳、言ってみれば30代の初心者なわけだから、思い切ってやっちゃえー!って、挑戦できた。そうやって生き方を充実させることで、自然と仕事も充実するようになりました」。
自分自身のことをふり返る顔もやはり晴れやかだ。良い悪いを含めて、以前の自分はどうだったのかを受け入れていることが、彼女にとっての成長となり、「誰かに頼ることが、時にはコミュニケーションにつながり、アイディアが生まれる。話し合いながらものを作っていく楽しさを知った」と、新たな発見もあったと語る。もちろん、『相棒 -劇場版II-』の現場も彼女に多くの楽しさをもたらした。
小西さんが演じるのは、警視庁総務部装備課・主任の朝比奈圭子。『猿ロック THE MOVIE』で警察署長役を演じているが、今回は大切な人の死を乗り越え、正義とは何かを問い続ける、苦しみと悲しみを背負った刑事役だ。
「『相棒』シリーズは、刑事ドラマでは描ききれない人間ドラマを描いている」と、自ら抱いたイメージを大切に、朝比奈圭子という女性像を構築していったと明かす。「それほど出番のある役ではないんですが、登場する要所要所が事件と大きく繋がっていて…。