2010年12月29日 22:20
成宮寛貴インタビュー 「セリフなしでちゃんと愛してるって表現した」究極の純愛
「10年前の恋人たちが再会してやり直すってことが実際にあるかというとなかなかない。そういう意味で、ある種の“ファンタジー”として2人の巡り合わせが描かれているけど、そこにものすごくグロテスクな現実が横たわってる。これがひとつの純愛の形なんだな、と。振り回されて捨てられて、その後10年の間にいろんなことがあって、それでも再会した瞬間に『あぁ、やっぱりこのひとなんだ』という“何か”があるんですよね。そこからは、昔の感情を引きずりつつも、彼女にもういちど近寄っていくことに恐怖を覚えながら接していて…。だけど、少しずつ溶けていくような感じと言えばいいのかな」。
「あのシーンがあったからこの映画に出ようって思った」
そんな2人の“愛の形”が象徴的に描かれるのが、隻腕となった額子が、脇の毛を剃ってくれるようにヒデに頼むシーン。成宮さんにとっては「あのシーンがあったから、この映画に出ようと思った」というほどの重要な意味を持つシーンである。
「“ちゃんと愛している”ということをセリフなしで、究極的に表現しているシーンですよね。あのシーンではもちろん、女優・内田さんを大切に、センシティブに扱わなくちゃいけない場面でもあるし、物語にとっても肝となる部分でもある。