くらし情報『ソロシネマ宅配便 第3回 『仮面病棟』永野芽郁が見せる“時に危なっかしい逸材ぶり”』

2020年3月26日 10:00

ソロシネマ宅配便 第3回 『仮面病棟』永野芽郁が見せる“時に危なっかしい逸材ぶり”

冒頭のこの田所病院の佇まいが強烈なので、直後に登場する物語の鍵を握るアンバランスな最新鋭の手術室がさらに映える。この視覚的なインパクトは映画ならではの強さだろう。

もちろん映画単独主演は初めての坂口健太郎や永野芽郁も熱演している。坂口演じる速水は原作のズンドコ具合(やたらと瞳を女として意識しちゃう)が緩和され、過去体験を追加したことにより見る側も感情移入しやすい。

瞳役の永野の時に危なっかしい逸材ぶりは、2004年3月28日に行われた新日本プロレスの棚橋弘至vs.村上和成のノーピープル金網デスマッチ時の若き棚橋を彷彿とさせる。まだ粗く流血シーンも堅い、でも将来性とスター性に期待みたいなあの感じ(こちらも新日本プロレスワールドで公開中)。

そして、なにより映画化でハマったのが田所院長(高嶋政伸)に看護師の東野(江口のりこ)と佐々木(内田理央)だ。原作だとこの3人の背景が(恐らく意図的に)ボンヤリしているのだが、映画ではキャラ設定を変え、田所にギラついた下衆さとスケベさを、東野に謎めいた奥行きと存在感を、佐々木には職場のちょっとモテる結婚を控えたアラサーお姉さんの生々しさを与えている。

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