配信で見る『刀ミュ』 シェイクスピアをも連想させる〜三百年の子守唄〜
石切丸は手帳に回想録を挿絵入で記している。石切丸の似顔絵! でも、大倶利伽羅は「なれあうつもりはない」とすげない。
そして回想へ――。妖刀・千子村正(太田基裕)がソロ「脱いで魅せまショウ」をシャウト気味に歌う。出てきたとき、天井から下りてくるキラキラの紫の電球がアナログながらシアトリカル。ロン毛で口調と仕草は女性的でも上腕二頭筋がむちむちに鍛えられているところが倒錯的。
今回の刀剣男士の任務は、天文11年(1542年)、12月三河、岡崎城付近で消息を断ったにっかり青江(荒木宏文)と大倶利伽羅(財木琢磨)の救出。2振りは時間遡行軍の戦いに巻き込まれていた。
ここでいつもの歴史の再現。だがそれは遡行軍によって歴史を変えられてしまう瞬間で……。徳川家康を生んだ松平家の家臣が次々討死し、滅びる寸前。でも、そこに希望の光が……。
刀剣男士出陣の時の歌と乱舞は、石切丸・千子村正・蜻蛉切・物吉貞宗の4振りによる「鼓動」。新鮮だけど、ちょっとさみしい。このお預けプレイによって、あとで6振りが歌って乱舞する場面にいっそう喜びが増すというニクイ仕掛けとなっている。時間遡行軍によって破壊されてしまった歴史の再生のため、6振りは徳川家の家臣に扮し、にっかり青江と大倶利伽羅が行きがかり上、預かった赤ん坊・竹千代(後の家康)