バイク川崎バイク、鮮烈な小説家デビュー! 自粛期間をプラスに変えた制作秘話
と悪いふうにいくこともあると思うんです。読まず嫌いの方をいかにして振り向かせるかが問題かなと。
――小説と、普段、書いているお笑いのネタを書く作業の共通点とは?
全然違うんですけど、隣り合わせにいるもんやなと僕は思いました。お笑いはネタを書いて終わりじゃなくて、そこから練習して、お客さんの前で笑ってもらってなんぼのものでしょ。今回の小説はショートショートだったこともあり、脳内で「おお!」と思ったらそこで終わるから楽でした。お笑いで面白いネタを簡単に書けるのなら、とっくに『R-1』で決勝に行けていると思います。
――同じ芸人で作家でもある又吉直樹さんは、芥川賞を受賞しましたが、今後、小説家としてそういった賞を獲りたいという目標はありますか?
本当のところ、賞は欲しいです。本来なら、そういう賞を獲ってから本を出すのが普通なんだと思いますし。
もちろん表題作の「電話をしてるふり」が、(作家の岸田奈美さんがnoteで開催したコンテスト)「キナリ杯」をいただいたことはうれしかったです。調べてみたら、いろいろな短編の賞もありましたが、すでに書いたものはもう応募できないそうで、厳しいなと思いました。