女の節目~人生の選択 (10) vol.10「初めての、バイト」【17歳】
私たちの多くは、本当は、働きたくなんかないんだ。と人は言う。男も女も老いも若きも、生計のために仕方なく働いて、不当な待遇で使い捨てにされて、好きでもない、やりたくもないことを強いられて一生を終えるのだから、不平不満を顔に出して生きていて何が悪い、と言う。一方で内閣府が、若い女性の専業主婦願望が高まっていると言う。ほらみろ、外へ出て働きたがる女性のほうが少数派じゃないか。やっぱり女は家庭に入るのが一番だ。そんなはした金が何になる? いったい誰が子供の面倒を看るんだ? 家族の幸福を顧みず働くなんて虚しいだけだろう。私には、「最近の若い女性」の「安定志向のあらわれ」と評されるこの専業主婦願望が、正直よく理解できない。
みんな本当にそう思ってるんだろうか? どう考えても共働きのほうが生活安定しそうだが。もしかして誰かオッサンに将来の不安を煽られて、誘導尋問に引かれて適当に選んだ回答を、少子化対策に都合よく利用されてるだけなんじゃないの? もし目の前に専業主婦志望の10代女子があらわれたら、「騙されたと思って、まずはバイトしてごらんよ」と言いたい。
外へ出て働く仕事も、夫を支えて子供を産み育てる仕事も、「やってみるまで向き不向きがわからない」