映画『新聞記者』で話題の藤井道人監督が選んだ、「1番難易度が高い」新作
――『青の帰り道』は、横浜さんの作品の中でも、すごく異色で、いい表情を見せているなと思いました。
いいですよね。監督をちゃんと見てくれるというか、こっちがやりたいことを信じてくれる。演技の上で追い込んでも応えてくれるし。最近は仲良くなりすぎて「みっちー」なんて呼ばれてますけど、本当に大事なファミリーだし、僕の20代がこめられた役をまたお願いしたいですね。
――やっぱり、登場人物に自分を投影することは多いんですか?
自分の目線をどこに置くかだと思うんですね。『宇宙~』だと、醍醐くんが演じた笹川に置いていたし、『ヤクザと家族』の場合は、綾野剛さんが演じた山本賢治、『新聞記者』では松坂桃李さんが演じた杉原拓海に感情移入しながら撮っていました。
○■『新聞記者』の終わり方に日本の未熟さ
――『新聞記者』の話になりますが、藤井監督は、政治には興味がなくて一度は断ったということを仰っていて。
ただ、公開されて、その後の1年の世の中を見ても、激動の時代だと思うんですが、そのあたりのご自身の考えは変化したりしましたか?
今の本音で言えば、否定し合わない社会になればいいなと思っています。僕自身、『新聞記者』も、何かを否定しない、問いかける終わり方にしていて。