2020年10月17日 20:42
黒沢清監督、ヴェネチア国際映画祭トロフィー前に…蒼井優&高橋一生を絶賛
試写を見て、作品の一部になれていたのが嬉しくて、鳥肌が立ちました」と述懐する。黒沢監督はそんな坂東について「全然、緊張してらっしゃらなくて、蒼井さんともかなりハードなやりとりがあったけど、楽々やっていて、この人はものすごい大物になるかも」とそのポテンシャルにお墨付きを与えた。
イベントでは、ヴェネチア国際映画祭の銀獅子賞のトロフィーも生の観客の前で初めてお披露目され、黒沢監督は「(トロフィーを)目の当たりにすると、ささやかながら映画の歴史にこの『スパイの妻』が名を刻んだんだなと実感がわいてきます」と喜びを口にする。蒼井は「本当におめでとうございます。そして、こうして私たちにも見せてくださりありがとうございます。素晴らしいこと過ぎて、自分の言葉をどう添えたらいいのかわからないくらいですが……こうしてみなさんと共有できてうれしいです」と祝福の言葉と感謝の思いを贈った。
最後に蒼井は「いま、劇場のみなさんも大変な状況ですが、映画館にくる喜びを少しでも多くの方が体験してくださったら幸せです」と呼びかける。高橋は本作で描かれる物語について「人間が志や信念を貫いていく中で、のっぴきならない秘密や抱えなくちゃいけないことはたくさんあるのかもしれませんが、そうすればそうするほど、個人というものと、その真逆の大勢というものの対比が見えてくるんじゃないかと思うし、それはいまの世界でも通じると思います。