ありがとう「トワイライトエクスプレス」思い出は永遠に! そして手元に!?
その編成美をたっぷり楽しめる映画がある。2004年に公開されたコメディー作品『約三十の嘘』だ。ほぼ全編が「トワイライトエクスプレス」の道中で描かれる。出演は椎名桔平、中谷美紀、妻夫木聡、田辺誠一、八嶋智人など演技派揃い。しかし、主役はやっぱり「トワイライトエクスプレス」だ。空撮も多い。
私は1度だけ「トワイライトエクスプレス」で旅した。2009年の秋だった。
当時から人気の列車で、乗車希望日の発売日からすぐに個室は満席。友人とふたり、開放式B寝台の上下を予約した。ブルートレインブームの頃から何度か乗った2段ベッドだけど、トワイライトエクスプレスのB寝台はやっぱり特別だった。壁は木目調で温かみがあり、シートのモケットは外装色に合わせたような緑色。浴衣も薄い緑色だった。向かい側の相席はお婆さんとお孫さんの男の子。見知らぬ人との語らいも開放寝台の楽しみの1つだ。
そして、B寝台でもトワイライトエクスプレスの良さをたっぷりと楽しめた。
その理由はサロンカー「サロン・デュ・ノール」と食堂車「ダイナープレヤデス」だ。個室のお客さはプライベートな空間を満喫していたようで、サロンカーは空いていた。窓が大きく、天井まで回り込んだサンルームのよう。