尾木ママに聞く - 子どもをアクティブに育てる“アク育”とは?
ないものはつくるんです。あるいは、「こういうふうに発想を変えたら、なくてもできちゃう」という発想をするんです。それはもう歴然たるものがあります。
――メンタル面での違いは感じられますか?
とても違いますね。“アク育”には失敗は必ずつきものですよね。落ちて痛い思いをしたり、何回やってもできなかったり。それなのに、隣で自分より小さな子が上手にこなしていたりするのを悔しい思いをしながらガマンして見ているだけでも鍛えられるんです。
先ほども言いましたが、それがレジリエンスという、折れない心です。
こういうときに、お母さんやお父さんが傍にいると「ホラ、あの子見てごらん」と。「こういう風に、こうやればやりやすいんだよ、できるんだよ」とか。そんなふうにして親がやって見せることで、子どもも「なるほど」と思って乗り越えるわけですよ。それは発想力にもなりますよね。動きを観察したり、分析する力もつきます。そして、自分でも実際にやってみようと模倣する力も。そうやって工夫して成功すれば、大きな達成感が得られ、さらにもうひとつステップアップして違う方法を工夫してみようと思うようになるんです。なので、いろんな能力が開拓されていきます。