『バケモノの子』細田守監督が明かす、渋谷の面白さと「渋天街」の着想

現在公開中の劇場アニメ『バケモノの子』を手がけた細田守監督が29日、本作で声優を務めた女優の宮崎あおい、俳優の染谷将太らと共に東京・TOHOシネマズ渋谷で行われた舞台あいさつに登壇した。
7月11日の公開初日以来、28日までの18日間で観客動員数210万人、興行収入は27億円を突破するなど、前作『おおかみこどもの雨と雪』(2012年)を超える勢いを見せている『バケモノの子』。「大ヒット記念の舞台あいさつができるのは、皆さんのおかげです」と感謝を述べた細田監督は、「物語が繰り広げられた渋谷で、この映画のことを皆さんとお話しできるのが楽しみです」と喜びを噛み締めていた。
渋谷の街を舞台とした本作だけに、今回の舞台あいさつはまさに凱旋。渋谷を選んだ理由について、細田監督は「渋谷を舞台にするのは、アニメ映画を作っている側からすると大きなハードルでした」と明かしながら、「ややこしいじゃないですか渋谷って。慣れないと、自分がどこにいるのかわからなくて、本当に迷子になりそうになります」と、もともとの印象は良くなかったという。しかし、街を知っていく中で「その迷宮みたいなところが逆におもしろい」と感じ、「自分の行きたい場所ではないところと繋がり、そのうちに全然違うところに行ってしまうような。