モノを極限まで減らした暮らしは本当に快適!? - 「ミニマリスト」佐々木典士さんに聞く
でも手放して一番良かったと思います。
――なぜでしょうか?
手放してみると、こんなにも影響を受けていたんだなということがわかりました。ずっと「テレビは必要」だと思っていました。生まれたときからあったので、テレビのない生活が想像できなかったんです。
録画機能も随分進歩して、長時間録画ができたりしますよね。でもせっかく録画したのに見てないと、「こんなにまだ見なきゃいけないのか」とプレッシャーになる。消化しても消化しても見きれないんです。見る義務はないのですが、録画された番組から「たまってますよー」というメッセージが伝わってくる。
それって精神状態にはよくないと思うんです。
今は見たい映画があればネットを通して借りることもできるし、特定の番組だけを買って見ることもできる。「見なきゃいけない」というプレッシャーがなくなり、「本当に見たいからこの映画を、番組を見よう」ということが気軽にできます。
――モノが出すプレッシャーから解放されたんですね
そうとはいえ、テレビを捨てた後もしばらくは無意識でリモコンを探したりしていましたけどね(笑)
――テレビという情報源を絶つことに不便を感じませんか?
ネットがつながればニュースを知ることはできますし、不便は感じません。