一方で、コンベクションオーブンに対しての不満点は、「予熱に時間がかかる」「調理に時間がかかる」が上位2位に。そこで、象印マホービンでは「トースターとしても利用できる、予熱のいらないコンベクションオーブン」の開発を目指したという。
コンベクションオーブンは、オーブントースターを一回り大きくしたタイプが一般的には多い。オーブン庫内の上下にヒーターがむき出しで搭載されており、食品を直接加熱しつつ、庫内ファンで熱風を循環させるのが基本的な構造だ。しかし、この方式ではヒーターに近い調理物の表面だけ焦げやすいというデメリットがある。一方、庫外に配置されたヒーターで熱した空気を庫内に送風する方式では、熱源が庫内にないため上記のような焼きムラは発生しにくい。しかし、予熱が必要だったり、調理に時間がかかるといったデメリットがあるのだ。
ET-YA30では、この2方式のメリットを生かせるようなハイブリッド式を採用。
加熱開始時点では、上下に5本配置したグリルヒーターですばやく食品表面と庫内内部を温め、庫内が一定の温度に達したら、上下のヒーターを切って、庫外にある2本のヒーターからの熱をファンで庫内に送り込む。