2015年9月11日 07:00
才能に頼らない、伝え方の「技術」を学ぶ - 『伝え方が9割』
は映画やヒット商品のキャッチコピーを作るのとは違う。冒頭で挙げたデートの誘い方のような言い換えの例は、原理さえおさえれば誰でも実践できるようになると言っても差支えないだろう。そういった「うまい伝え方」を身につけるという意味では、本書で説明されている「技術」は力強い武器になる。
○「ノー」を「イエス」に変える伝え方
前述のデートの誘い方の例は、伝え方を工夫して相手の「ノー」を「イエス」に変える技術の典型であると言える。「デートしてください」を「驚くほど旨いパスタの店があるのだけど、行かない?」に言い換える過程には、非常に論理的な思考プロセスが存在する。
相手の「ノー」を「イエス」に変える伝え方を考える際には、自分の希望だけでなく相手の頭の中をよく想像するところからはじめなければらない。相手の頭の中を想像すれば「興味ない人とデートはしたくない」と相手が考えているであろうことはすぐわかる。ここで「デートしてください」とストレートにお願いしても、自分と相手の利害が相反している以上、断られるのはある意味あたりまえだ。
ゆえに、思ったことをストレートに伝えるのはNGということになる。
「イエス」