2015年10月7日 11:30
大学デビューの落とし穴 (13) 10月:デキる学生への嫉妬心をどうするべきか
になってしまいますよ。というか、これは本当にあったこわい話なんです……そりゃあ同期の中では優秀だったのかも知れないけど、会社にはあんたより優秀な先輩が一杯いるよ……むしろあんたは今一番下っ端だし一番使えない子だよ……。でも、優等生タイプの学生というのは、わりと視野狭窄なので、うっかりこういうことを言って冷笑を買ったりするものなのです。こわい、こわすぎる。
大学に入ってたった半期で成績に差が出るように、この先の人生、どこに行っても差が開き、「できない方」に振り分けられる可能性があります。そのたびにプライドを傷つけられ、引きこもっていたら生きていけません。向学心があること、上を目指すことは大事ですが、もっと自分の中にチャンネルを作り、時と場合に応じて使い分けていくことが、より大事なことなのです。バカにも天才にも、貧乏にも金持ちにも、良いヤツにも悪いヤツにもなりながら、学生生活をサバイブしていってください。
頼みましたよ。
トミヤマユキコ
ライター・大学講師。「週刊朝日」「文學界」でブックレビュー、「ESSE」「タバブックス」でコミックレビューの連載を持つライター。早稲田大学などでサブカルチャー関連講義を担当する研究者としての顔も持っている。