くらし情報『白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (1) 長征ロケットの歩み』

2015年10月22日 12:54

白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (1) 長征ロケットの歩み

は、瑞金を放棄し、この包囲網を突破することを決定。追いすがる国民党軍との戦いを続けながら、1万2500kmもの距離を移動し、1936年に延安に辿り着いた。これがかの有名な「長征」である。

長征は当初約10万もいた兵力が数千にまで減るほど熾烈なもので、また行軍中には内部で粛清が起こり、さらに行く先々の土地では横暴の限りを尽くしたが、現在の中国共産党はこれを、後の中華人民共和国の建国に至る、歴史的に大きな転換点になったと位置づけている。

中国にとって伝説、あるいは英雄譚でもあるこの「長征」の名を、中国が初めて開発した宇宙ロケットに冠したことからは、中国が当時から、宇宙開発に大きな期待を込めていたことがわかる。

長征と名の付くロケットの歴史は、1970年から打ち上げられた「長征一号」から始まる。長征一号は大陸間弾道ミサイルの「東風4」を改造したロケットで、1号機は失敗したが、1970年4月24日に打ち上げられた2号機は成功し、中国初の人工衛星「東方紅一号」を軌道に乗せた。これにより中国は、ソヴィエト連邦、米国、フランス、日本に続いて、自力で人工衛星の打ち上げに成功した5番目の国となった。

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