くらし情報『白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (1) 長征ロケットの歩み』

2015年10月22日 12:54

白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (1) 長征ロケットの歩み

長征一号による衛星の打ち上げは2回のみで終わったが、それと並行し、より性能の高い「東風5」ミサイルを基にした「長征二号」ロケットの開発が行われ、1975年11月26日に打ち上げに成功した。長征二号は地球低軌道への衛星打ち上げに適したロケットで、現在も「長征二号丙」や「長征二号丁」など、改良型、発展型のロケットが運用されている。

1980年代になると、通信、放送衛星などの、静止衛星を打ち上げるためのロケットが開発が行われることになり、長征二号を基に改良を加えた「長征三号」と「長征四号」が開発された。長征三号は液体水素を使う上段を搭載する計画で、高い性能が見込める反面、実現性に難があった。そこで、性能は低いものの確実に開発できる長征四号が、バックアップとして開発されることになった。

その後、長征三号は開発が成功し、1984年1月29日に初飛行を行い、現在も「甲」や「乙」、「丙」などの改良型や発展型が運用されている。一方で長征四号は、地球を南北にまわる極軌道向けのロケットとしての道を歩むことになり、こちらも「乙」や「丙」といった改良型が運用され続けている。

長征二号、三号、四号は、名前や目的が違うため、それぞれまったく別のロケットと扱われることもあるが、実際のところは長征三号、四号はともに、長征二号の機体を延長したり、ブースターを追加したり、あるいは第3段を追加したりといった改良が施されているのみである。

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