くらし情報『抱きしめてヴィーナス - 探査機「あかつき」、金星への帰還 (1) 「あかつき」はこうして生まれた』

2015年12月8日 12:37

抱きしめてヴィーナス - 探査機「あかつき」、金星への帰還 (1) 「あかつき」はこうして生まれた

のプロジェクト・マネージャーの中村正人さんへのインタビューを掲載する。その後、12月7日の金星周回軌道投入の再挑戦の顛末を紹介し、「あかつき」が拓く金星のサイエンスについても紹介していきたい。

○「あかつき」の誕生

日本が金星探査をやろうという話は、20世紀の末に持ち上がった。2000年当時、日本も金星探査をやりたいという機運はあったものの、金星の分厚い大気を見るために必要な、赤外線を使う観測機器を造れる人がおらず、また金星探査という大きなプロジェクトを率いることができる人もいなかった。

そこで当時、東京大学にいた中村正人さんに白羽の矢が立った。中村さんは当時、極端紫外線を使った観測を行っていたが、新たに赤外線を使う観測機器を造らないかともち掛けられ、宇宙科学研究所(ISAS)に移った。

さらにそのなりゆきで、中村さんはこの計画のプロマネを務めることにもなった。そこで他の研究者や日本電気(NEC)の技術者らと共に検討を重ね、わずか1年で構想をまとめた。


2000年12月には、ISASの宇宙科学ミッションを審査する宇宙理学委員会に提案書が提出され、翌2001年の1月に開催された「第1回宇宙科学シンポジウム」

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