2015年12月11日 15:31
2045年問題でビジネスシーンは目まぐるしく変化するのか?
その後もWatsonはガン患者のDNA分析を行うことで効果的治療を行う医療分野や、ユーザーの質問に応じて関連する法令条文や回答文を返答するシステムなど法分野にも進出。すでにAIは多くのビジネスシーンに浸透し、巷で"AIのビジネス利用"が叫ばれている理由を理解できるだろう。
当初はSF的空想未来と思われていたTechnological Singularityだったが、問題視しているのはKurzweil氏だけではない。例えばコンピューター科学や人工知能の父と呼ばれる故Alan M. Turing氏は1951年の段階で同様の問題を投げかけていた。近年ではMicrosoftの共同設立者であるBill Gates氏も「当面は問題視する必要はない。だが、数十年後には懸念すべき存在となる」と海外のBBSで回答している。
だが、Gates氏のお膝元であるMSRA(Microsoft Research Asia)の洪小文(Hsiao-Wuen Hon)氏はAIの進化に対して「悲観的になるのはおかしい」と語っていた。洪氏は1950年代の「TIME」を引用し、当時からAIに対する危機感は語られてきたと説明しながら、「あくまでもコンピューターはルーチンワークを処理し、人はアルゴリズムを考える役割を持つ。