エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (350) 進化を邪魔するネットの専門家0.2
○振り向けばテレビ埼玉
ネットの専門家は、事業規模の大小を問わず企業を振り回します。最後発でネット局(中継局)も少なく、低予算と揶揄される「テレビ東京(テレ東)」は、永らく視聴率最下位が指定席でした。そこから生まれた、テレビ業界の慣用句が、
「振り向けばテレ東」
です。テレ東に追いつかれるほどの低い視聴率という意味です。しかし今やテレ東は人気番組を連発。その「姿」に振り向くことが増えた某キー局の不振のひとつは「専門家0.2」にあります。
民放キー局は、週に一回程度、自局の放送内容を検証する番組を放送しています。テレ東の背中を見つめる某局が、年末に4人の専門家を集めて、一年を振り返っていました。
それぞれの肩書きは元新聞記者の大学教授、ジャーナリスト、ネットの専門家、雑誌編集者。番組を仕切るのは同局アナウンサー2人。映像作家、脚本家、放送作家はそこにいません。
つまり「テレビ(コンテンツ)」の専門家は、そこに1人もおらず、客である視聴者すらいません。制作者という仲間と、客(視聴者)の声にも耳を貸さず、専門外の専門家の意見に耳をかたむけているようでは、テレビ東京どころか、関東ローカルの「テレビ埼玉」