2016年1月22日 12:00
花粉にダニ…アレルギー性疾患が次々と発症する「アレルギーマーチ」って?
などを放出するようになる。その結果、花粉症が発症するのだ。
IgEは食品に反応するもの、花粉に反応するもの、ハウスダストに反応するものなど、さまざまな抗体があるが、アレルギー性疾患の発症の仕組みは、全て同じ。もともとIgEを作りやすい資質を持っている子どもは、食品だけでなく、花粉やハウスダストに反応するIgEも作りやすいということになる。その結果、食物アレルギーだけでなく、ハウスダストが原因の通年性アレルギー性鼻炎、花粉が原因の季節性アレルギー性鼻炎も発症しやすくなってしまう。
さらに、花粉による季節性アレルギー性鼻炎の発症は低年齢化している。1998年と2008年のスギ花粉症の有病率を年代別に調べた調査(馬場廣太郎ほか,Pregress in Medicine 28(8),2008,2001-2012)によると、花粉の量が増えた影響もあるが、5~9歳児の有病率が1998年では7.2%であったのに対して、2008年では13.7%に増加した。「アレルギーマーチ」の進行を止める、悪化させないためには、早めの対処が必要なことがわかるだろう。
○布団ダニの駆除には"掃除機"の前に"乾燥"が必要
それでは、どのように対処したらよいのだろうか。