くらし情報『カーエレクトロニクスの進化と未来 (84) ルネサスのクルマ用半導体の戦略と戦術(後編)』

2016年2月2日 13:00

カーエレクトロニクスの進化と未来 (84) ルネサスのクルマ用半導体の戦略と戦術(後編)

カーエレクトロニクスの進化と未来 (84) ルネサスのクルマ用半導体の戦略と戦術(後編)
ルネサス エレクトロニクスのブースでは、チップの説明よりも、チップで何ができるかに重点が置かれていた。前編で強調したぶれないルネサスの4つのテーマ。(1) エコカー・燃費向上、(2)メンテナンス性の向上、(3)安全性の向上、(4)クルマのIT化(総合コックピット)について、紹介しよう。

○エコカー・燃費向上のカギは高性能マイコン

今から10年後でも、従来の内燃エンジン車の方が、EV/ハイブリッド(HEV)や燃料電池車よりもずっと多いと予想されている。SiCだ、GaNだ、と新しいパワー半導体が登場してきても価格がIGBTの10倍も高いからまだ普及していない。だからこそ、内燃エンジンの燃費を極限まで追求し、いかに少ないガソリンで遠くまで走れるか、燃費を向上させCO2排出を減らすかを追求していく。このためには、最適なタイミングでの点火や燃料噴射のタイミングをマイコンできっちり制御していくことになる。

ルネサスはマイコン「RH-850」の性能を上げ、制御アルゴリズムを高速に計算できるように進化させ続けている。
市販の55/65nmプロセスルールで264MHzのクロックで動かすマイコンと比べ、40nmでその1.7倍、28nmルールに微細化して400MHzで動かすと2.9倍にも性能は上がる(図1)。

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