くらし情報『兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (49) 安直?楽勝?作家から見た「過去のヒット作のリバイバル」』

2016年2月9日 12:00

兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (49) 安直?楽勝?作家から見た「過去のヒット作のリバイバル」

前述の通り、過去のヒットをあてにするには、当然ながら一発ヒットを出さなければいけない。「一発で食っていきたいなら、まず一発当てろ」というのは、「モテたい」と願う男に「まずイケメンになって年収を1000万まで上げろ」と答えるぐらいのクソリプである。

結局、新作で当てるのも過去の当たりを使うのも、とにかく一回は当てないといけないことに変わりはないので、作者にとっては全然簡単ではないのだ。安易に儲けようとしている奴がいるとすれば「過去のヒット作でもう1回儲けましょうよ」と持ちかける第三者の方だろう。

作家によっては、いつまでも過去作品のことについて触れられることを好まない人もいるようだが、私に関して言えば褒めてくれるなら何でも構わない(ただし、過去作品に比べて今は面白くないという話なら、そいつの眉間に風通しの良い穴を開ける所存である)。

デビュー作が好きだったと言われればそれは素直に嬉しいし、仕事としてデビュー作をリメイクして描けと言われれば喜んで描く。当方が初期の作品のリメイクを描かないのは、どこも描けと言ってくれないからに他ならない。そもそも 、リバイバルというのは過去に売れた物でやらなければ全く意味がない。

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