2016年2月12日 17:42
東京都武蔵野市で「保活交流会」を開催 - 不承諾通知に「働けない」の声
――。集まった保護者からはそんな切実な声が次々と飛び出した。
住みたい街ランキング1位として名高い吉祥寺を有し、子育て世帯にも人気が高い武蔵野市。だが、必ずしも子育て世帯に優しい街とは言えず、待機児童数は2012年が120人、2013年181人、2014年208人と一昨年まで増加傾向にあった。そのため市は2012年以降、認可保育所を4園、認定子ども園を1園、認証保育所を6園、小規模保育等を7園開設(今春開園予定等も含む)。一方で保育の弾力化も進めて受け入れ数を増やし、2015年には待機児童は127人に減った。それでも需要の増加に受け入れが追いつかない状況が続く。
これに対し、保護者からは不満の声があがる一方で、弾力化を不安視する見方もある。
市内のある認可保育園では3歳児クラスの受け入れ人数を一気に4人増加。子どもを園に通わせる保護者は「そのために園児が慣れ親しんだ食堂も無くなり、詰め込むのも限界にきている。施設自体をもっと増やしてほしい」と訴える。食堂をつぶしたり、弾力化したりして受け入れ数を増やす対策は、一時的にせよ保育の質を下げて対応するというもの。理想を言えば、質を下げずに全員を受け入れる体制を整えてほしいというのが親の当然の願いだ。