2022年4月28日 07:00
池内博之、“縁”が繋いだアジア進出「どういうめぐり合わせがあるのか楽しみ」
――多数の海外作品に出演した池内さんから見て、日本映画と海外映画では大きな違いはあるのでしょうか。
基本は同じですけど、中国作品だと台本がラストまで書いてなかったりするんです。中盤くらいまでは台本があるんですけど、それ以降は大まかな流れだけ説明されて、セリフも撮影の前日にもらって。監督から「明日のシーンここはこういう感じで~」と説明を軽くされて「よろしく~!」みたいな感じ(笑)。
――1日分のセリフだけだと、全体像をつかむのが難しそうですね……。
ストーリーの流れ上、ある程度の落としどころはわかっているので、あとはどういうシチュエーションで、どういうセットでとか雰囲気が分からないくらい。でも役としては、もちろん未来のことなんて分からないじゃないですか。変に知ってしまうと意識してしまう部分もあるし、分からなくていいんです。
その瞬間瞬間、分からない中で悩んで積み上げていくので、そういった意味では撮り方としては正しいのかな、とか思います。だから、基本順撮り(物語の進行通りに撮影していくこと)の方が多いんですよ。
――なるほど……確かにその世界に生きている役が、先のことを分からないのは当然ですよね。