中川淳一郎に聞く、節約の極意「いかに自分がそのままで幸せかを知れ」
それは、年収を上げる、とかじゃなくても、何かひとつだけでも成し遂げればいい。私の場合は、一冊本が売れたのが自信になりました。サラリーマンだと、社内のMVPを取るとかでしょうか。
――中川さんは、そういった無駄ガネ遣いをしない価値観をどうやって養ったのでしょう?
中川: 昔は無駄遣いもしていたんです。新卒で広告代理店に入ったとき、それなりに給料をもらえるからって、毎週眼鏡を買っていましたし。毎日違う眼鏡をかけることで、オシャレな代理店社員っぽさを演出していたんです。
ですがその後、貧乏でもモテると知ってしまった。代理店を辞めて無職だったとき、一番モテたんですよ。
男がカネを使うのはモテるためなのに、カネを使わなくても、無職で時間があるという理由でしょっちゅう呼び出しがかかった。それ以来、モテるためにカネを使う価値観がバカバカしくなったんですね。
フォアグラを食べるのが趣味ならいんです。ミシュランの三ツ星を食べ歩くのが趣味なら、どうぞお食べなさい。そうではなく、本当は大して好きでもないのに、イケてるやつはこういうところで食べるものだから、と思ってお金を使っているとしたら今すぐやめたほうがいいですよ。