くらし情報『『週刊新潮』とは何なのか?【前編】 - 創刊60年で育まれた3つの伝統「三題話」「書かない"スクープ"」「下積み10年」』

2016年3月31日 10:00

『週刊新潮』とは何なのか?【前編】 - 創刊60年で育まれた3つの伝統「三題話」「書かない"スクープ"」「下積み10年」

もちろん各雑誌によって数字は違うわけですが、厳しい「冬の時代」であることには間違いありませんね。われわれは13.6%までは落ち込んでいませんが、しかしそれでも崩れ落ちていく雪崩の斜面につかまりながら、そこを何とか駆け上ろうとしているような感じです。

出版業界は1996年をピークに右肩下がりが続いています。1996年と今を比較すると、雑誌は部数でマイナス62%。金額ベースでも50%ほど減っている。96年はWindows95が発売された直後です。以後、発達してきたネットメディア、またはデジタルとの因果関係があるという推測は当たっているでしょう。

――今まで通りの「スクープ」では、多くの人々が週刊誌を手に取らなくなったということでしょうか。


そこまでシンプルな問題でもないと思います。総合週刊誌で90年代を引っ張ってきたのが、『ポスト』と『現代』。そこが1位、2位を争っていた頃、『新潮』も『文春』も後塵(こうじん)を拝していました。当時、読者をつかんでいたのは「ヘアヌード」。有名な写真家、プロデューサーが女優と交渉し、撮り下ろしの写真集を出版する際、その写真の一部を『ポスト』や『現代』が先に掲載することで多くの読者を獲得していました。

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