独占スクープ「映画『デスノート』の最終ページ」 5時間4万字の記録 (20) 「これですべてを終わらせる」の真意とは? "最終ページ"のラストメッセージ
映画を作り続けることのプレッシャーって、こんなに大きかったんだと気付きました。映画を完成させるまでに、何度も心を折られそうになりますし、完成させても、そこからはビジネスとして成功に導かねばならないので、そのプレッシャーは日々重くなり、のしかかってくるんです。
――そのプレッシャーはやはり、不安?
うーん、そうですね、ずっと不安でいっぱいです。ほとんど自分の企画した映画を引っ張ってきているので、自分が諦めたら止まってしまうという恐怖。原作を預かり、多くのスタッフ・キャストに対して、絶対成立させなければならないというプレッシャーを抱えていつも走っています。本当にギリギリのところを渡っていることもあり、周りのスタッフに言えない心配事も山ほどあります。
でも麻薬的というか、成功した時の喜びはその分大きくもあります。それこそ、『デスノート』後編の初日の大爆発は本当に幸せで、超満員の観客の拍手に何度も涙を流しました。
一方で、『桐島、部活やめるってよ』(12年・以下桐島)のように興行的には大成功とは至らないけれど、評価される喜びというのも大きくあります。『桐島』は本当に沢山の映画賞をいただきましたが、それ以上に、いろんな人が『桐島』のことを熱く語ってくれること。